書く効能・詩のある暮らし

書くことは癒し。詩のある暮らしを求める日々を綴っています。

小説家「吉田篤弘さん」を語りたい。

僕は、49歳で会社員を辞めてマイペースに暮らしてるのですが、会社員を辞めてから、それまでに絡め取られて失ってしまった、本来の自然な自分を取り戻すがごとく、自由な時間の中で、小説を次から次へと読み漁りました。

世の中には、本当に多くの素晴らしい数々の物語がある事を実感し、感動しているのですが、その中で会社員時代に長年、擦れ傷ついてしまった僕の心を癒してくれたのが、

吉田篤弘さんの著書」

でした。月も珈琲も好きな僕は、タイトルと表紙に惹かれて「月とコーヒー (文芸書)」を近所の書店で、最初に手に取りました。帯に書かれている通りの「とっておきのお話。24ピース」です。大人の童話の様な、寓話の様なお話が、それぞれの物語の余韻を残してポツリと終わります。

その余韻から様々なイメージが立ち上がって、その瞬間に自分の過去の出来事にも重なったりして、良い想い出もそうでない出来事も全てが過去の人生の記憶に昇華されるような感覚に何度も癒され整いました。心根の優しい本なのです。

人には生の区切りが度々訪れるものだと思うのですが、その区切りの少しの空白の時間の中で、少しだけ立ち止まって、そっと読んでほしい、そんな著書たちです。

吉田篤弘さんの著書の魅力は文字で紡がれるその世界観ですが、吉田浩美さんとクラフト・エヴィング商會 と言うデザインユニットでも活動されているので、その物語の世界観が装丁としてもビジュアルで表現されているのもまた書籍の魅力です。

デジタルで本を読む事も多くなった昨今ですが、吉田篤弘さんの著書だけは、紙の本でコレクションして、本棚の一角はそれらを並べた特別コーナーを設けています。お気に入りの小物や植物と一緒に並べても、こだわりのインテリア空間になります。